SpaceXが運用するStarlinkは、従来の衛星通信と比べて非常に遅延が小さいことが特徴です。一般的な衛星通信は遅延が 600ms前後ありますが、スターリンクは約20ms前後と言われています。
では、なぜここまで遅延が小さいのでしょうか。
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20msの遅延とはどれくらい?
まず「20ms」がどの程度の時間なのかをイメージしてみます。
20msは0.02秒です。
身近な通信と比較すると次のようになります。
| 通信方式 | 遅延 |
|---|---|
| 光回線 | 約5〜10ms |
| 5G通信 | 約10〜20ms |
| Starlink | 約20ms前後 |
| 静止衛星通信 | 約600ms |
つまりスターリンクは衛星通信なのにスマートフォンの5Gと同じレベルの遅延なのです。
感覚的には
- Webサイトの表示
- YouTube再生
- オンライン会議
などは地上回線とほぼ変わらない体感になります。
例えばビデオ通話では
- 20ms → 会話はほぼリアルタイム
- 600ms → 明確な「間」が生まれる
ため、静止衛星通信では会話がかぶることがよくあります。
理由① 衛星の高度が低い(低軌道衛星)
スターリンク最大の特徴は低軌道衛星(LEO)を使っていることです。
スターリンク衛星 高度:約 550km
従来の衛星通信 高度:約 36,000km
つまり距離は約65倍違います。
電波は光速(約30万km/s)で進むため、距離が短いほど遅延も小さくなります。
理由② 通信の経路
スターリンクの通信は次のような構造です。
↓
・衛星
↓
・地上ゲートウェイ
↓
・インターネット
→ 地上局約2〜5ms地上ネットワーク約5〜10ms
合計すると約20ms前後になります。
理由③ 衛星間レーザー通信
新しいスターリンク衛星には衛星間レーザー通信が搭載されています。
これは
↓
・衛星
↓
・衛星
↓
・衛星
↓
・地上局
のように、宇宙空間で衛星同士が直接通信する仕組みです。
これにより
-
海上や砂漠でも通信可能
-
地上局が少なくても通信できる
というメリットがあります。
また宇宙空間では光がほぼ光速で伝わるため、条件によっては地上の光ファイバーより速い通信経路になる可能性もあります。
まとめ
スターリンクの遅延が約20msと小さい理由は次の3つです。
- 高度550kmの低軌道衛星
- 地上ゲートウェイ経由の高速インターネット
- 衛星間レーザー通信
その結果、従来の衛星通信の 約600ms に対してスターリンクは 約20ms前後という低遅延を実現しています。
これは「衛星通信なのに5G並みの遅延」という点で、従来の衛星インターネットとは大きく異なる特徴と言えるでしょう。