
スマートフォンのナビや地図アプリで使われている「GPS」。
普段は意識しませんが「GPSって電波なの?」、「通信しているの?」と疑問に思う人も多いかもしれません。
結論から言うと、GPSは電波を受信して位置を計算する仕組みで、通信ではありません。つまりスマートフォンは、GPS衛星から送られてくる電波を受け取るだけで、基本的にはデータ通信をしているわけではありません。
この記事では、GPSの仕組みをできるだけ分かりやすく解説します。
GPSは人工衛星の電波を使っている
GPSはGlobal Positioning System(全地球測位システム)の略で、アメリカが運用している衛星測位システムです。
地球の上空約2万kmには30機以上のGPS衛星が周回しています。
それぞれの衛星は常に現在の時刻・衛星の位置などの情報を電波として送信しています。スマートフォンやカーナビは、この電波を受信して現在地を計算します。
GPSは通信ではない
GPSの大きな特徴は一方向の電波受信という点です。スマートフォンはGPS衛星へ信号を送る・通信をするといったことは行っていません。
つまりGPSはテレビやラジオと同じように電波を受信するだけの仕組みです。
そのためGPSはインターネットがなくても動作します。山の中・海外・圏外でもGPSが使えるのはこのためです。
GPSで位置が分かる仕組み
ではどうやって位置が分かるのでしょうか?
GPSは衛星までの距離を計算することで位置を求めます。GPS衛星の電波には衛星の位置・正確な時刻が含まれています。スマートフォンは電波が届くまでの時間を測定し衛星までの距離を計算します。
この距離を複数の衛星で計算することで現在地を求めます。
なぜ4つ以上の衛星が必要?
GPSでは通常4つ以上の衛星を使って位置を計算します。
理由は緯度・経度・高度・時刻補正を同時に求める必要があるためです。衛星が多いほど位置精度も高くなります。
GPSの弱点
GPSは便利ですが弱点もあります。
それは電波が非常に弱いという点です。GPS衛星は地球から約2万km離れているため、
届く電波はかなり微弱です。
そのため建物の中・地下・高層ビル街ではGPS信号が受信しにくくなることがあります。
スマホはGPSだけで測位していない
最近のスマートフォンはGPSだけで位置を特定しているわけではありません。
次のような情報も利用しています。Wi-Fiアクセスポイント・携帯基地局・加速度センサー・ジャイロセンサーこれらを組み合わせることで、屋内でも比較的正確な位置情報を取得できるようになっています。
この仕組みはハイブリッド測位と呼ばれています。
A-GPSという仕組み
スマートフォンのGPSにはA-GPS(アシストGPS)という仕組みもあります。
これはモバイル通信やWi-Fiを使ってGPS衛星の位置データをダウンロードする技術です。
通常のGPSでは衛星情報の取得に時間がかかることがありますが、
A-GPSでは位置測定が速くなるというメリットがあります。
まとめ
GPSは通信ではなく、人工衛星の電波を受信して位置を計算する仕組みです。
特徴をまとめると次の通りです。
GPS→ 衛星の電波を受信して位置を計算
通信は不要→ 圏外でも利用可能
弱点→ 建物内や地下では電波が弱くなる
そのため最近のスマートフォンではGPS・Wi-Fi・基地局などを組み合わせて、より正確な位置情報を取得しています。