スマートフォンのスペック表を見ると、
Band 1
Band 3
Band 19
Band 28
Band 41
など、数字が並んでいます。
海外スマホを調べていると、
「Band19非対応」
「Band28対応」
といった表記を見かけることも多いと思います。
では、このBand番号には何か規則性があるのでしょうか。
実は多くの人が想像しているような法則はありません。
今回はスマホの対応バンドに付いている数字の意味をわかりやすく解説します。

Band番号は周波数を表しているわけではない
まず結論です。
Band番号は周波数そのものではありません。
例えば日本でよく使われるLTEバンドを見てみましょう。
| Band | 周波数帯 |
|---|---|
| Band 1 | 2.1GHz帯 |
| Band 3 | 1.8GHz帯 |
| Band 8 | 900MHz帯 |
| Band 18 | 800MHz帯 |
| Band 19 | 800MHz帯 |
| Band 28 | 700MHz帯 |
| Band 41 | 2.5GHz帯 |
| Band 42 | 3.5GHz帯 |
もし番号と周波数が連動しているなら、
Band1 → 1GHz?
Band28 → 2.8GHz?
のようになりそうです。
しかし実際は全く違います。数字だけを見ても周波数は分かりません。
Band番号の正体は「管理番号」
Band番号は通信規格を策定している3GPPによって割り当てられた識別番号です。
※3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、世界の通信事業者や通信機器メーカーが参加し、携帯電話などの移動通信システムの国際標準仕様を共同で策定する標準化プロジェクト
新しい周波数帯がLTE用として採用されるたびに、Band ○○ という番号が与えられます。
つまり、Band番号=周波数
ではなく、Band番号=管理番号
というのが正しいイメージです。
マンションの部屋番号や図書館の管理番号に近い存在です。
なぜBand番号が飛び飛びなのか
日本のスマホユーザーがよく目にするのは、
- Band1
- Band3
- Band8
- Band18
- Band19
- Band28
あたりです。
すると、「Band2やBand4は?」と思うかもしれません。
実はちゃんと存在しています。
ただし日本ではほとんど使われていないだけです。
例えば、
- Band13 → アメリカで有名
- Band20 → ヨーロッパで重要
- Band40 → インドで主力
など、日本だけで見ると飛び飛びですが、世界には日本では馴染みのないBandが数多く存在しています。
なぜBand18とBand19は別々なの?
Band18とBand19はどちらも800MHz帯です。
そのため、「同じ800MHzなのに、なぜ別のBandなの?」と思う人も多いでしょう。
実は800MHz帯というのは大まかな呼び方であり、その中にも複数の周波数範囲が存在します。
例えば道路で例えるなら、(東海道をもとに整備された)「国道一号線」と言っても、東京付近、名古屋付近、大阪付近では走っている場所が違うのと同じです。
800MHz帯も、どの周波数範囲を使うかによって別のBandとして管理されています。
Band18
Band18はau(KDDI)が利用している800MHz帯です。
周波数範囲はおおよそ
815~830MHz(上り)
860~875MHz(下り)
が割り当てられています。
Band19
Band19はNTTドコモが利用している800MHz帯です。
周波数範囲はおおよそ
830~845MHz(上り)
875~890MHz(下り)
が割り当てられています。
つまり、同じ800MHz帯でも使っている場所が違うのです。
そのためスマホ側も
- Band18対応
- Band19対応
を別々に管理しています。
Band28はなぜ人気なのか
Band28は700MHz帯です。
低い周波数には大きなメリットがあります。
- 遠くまで届く
- 建物の中に入りやすい
- 山間部や地方に強い
そのため世界中で採用が進みました。
近年の海外スマホでBand28対応が重視されるのは、日本だけでなく世界的にも利用者が多いBandだからです。
Band番号が大きいほど新しい?
これもよくある誤解です。
Band41やBand42を見ると、「数字が大きいから高性能そう」と感じるかもしれません。
しかしBand番号は性能を表していません。
確かに後から追加されたBandほど数字が大きくなる傾向はあります。
しかし、Band番号と通信速度は無関係です。
Band1よりBand41が速いという意味ではありません。
5Gでは「n」が付く
スマホスペックを見ると、
- n1
- n3
- n28
- n77
- n78
- n79
という表記も見かけます。これは5G用のBandです。
実はLTE時代の番号を引き継いでいるものもあります。
例えば、
- Band1 → n1
- Band3 → n3
- Band28 → n28
という対応関係があります。
一方で、
- n77
- n78
- n79
のような5G専用Bandも存在します。
特に日本ではn77とn79が重要です。
数字では覚えていない
一般ユーザーはもちろん、スマホ好きな人でもBand番号だけで全ての周波数を覚えている人はほとんどいないことでしょう。
実際には、
- Band19=ドコモのプラチナバンド
- Band28=700MHz
- Band41=WiMAX系
というように特徴で覚えているケースがほとんどです。
数字そのものより、どのキャリアで重要なのかの方が実用的だからです。
まとめ
スマホのBand番号には規則性がありそうに見えます。
しかし実際には、
- 周波数を表しているわけではない
- 通信速度とも関係ない
- 3GPPが管理する識別番号
というのが正体です。
Band19だから1.9GHzではなく、Band28だから2.8GHzでもありません。
対応Bandを見るときは数字そのものではなく、自分が使うキャリアで必要なBandに対応しているかを確認することが大切です。
海外スマホを購入するときも、この仕組みを知っておくと対応バンド表がぐっと読みやすくなるでしょう。