
5Gには大きく3つの周波数帯があります。
| 種類 | 周波数 | 特徴 |
|---|---|---|
| 低周波 | 700MHzなど | 広いエリア |
| Sub6 | 3〜5GHz | 5Gの主力 |
| ミリ波 | 24GHz以上 | 超高速・超大容量 |
この中でも ミリ波(mmWave) は最大10Gbps級の通信速度、超低遅延、大容量通信が可能な次世代通信として期待されています。
しかし実際の世界の5Gではミリ波はまだ主流ではありません。
■ 世界のミリ波普及状況
2020年代前半の段階では
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ミリ波周波数を割り当てた国:約30カ国
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商用サービス開始:約10〜12カ国
とされています。主なミリ波導入国は次の通りです。
| 地域 | 状況 |
|---|---|
| 北米 | 世界で最も積極的 |
| 日本 | 初期から商用化 |
| 韓国 | 導入したが拡大停滞 |
| 欧州 | 導入は非常に遅い |
| 中国 | 実証中心 |
■ 世界で最もミリ波が進んでいる国
アメリカ
ミリ波5Gを最も積極的に展開しているのはアメリカ合衆国です。
米国では
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28GHz(n261)
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39GHz(n260)
といったミリ波を使い都市部で数Gbps級通信、スタジアム通信、固定回線代替などの用途で利用されています。
特に
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Verizon
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AT&T
はミリ波5Gを5Gの象徴的技術として展開しました。
ただし現在はSub6(C-band)中心へシフトしています。
■ 日本のミリ波
日本では
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27〜29GHz帯(n257)
が5Gミリ波として割り当てられています。
導入しているのはNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルのキャリア全社です。すでに2万局以上のミリ波基地局が設置されています。
ただし実際の5G通信の大半はn77、n78といった Sub6 です。
ミリ波は主にスタジアム、駅、イベント会場などの 高密度通信エリアで使われています。
■ 欧州はミリ波がほとんど普及していない
意外ですがミリ波が最も遅れているのはヨーロッパです。
理由は
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Sub6(3.5GHz)が早く割り当てられた
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人口密度が比較的低い
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投資回収が難しい
などです。そのため欧州では5Gの主力はn78(3.5GHz)になっています。
ミリ波対応スマホの普及率も1%未満と非常に低い状況です。
■ 中国のミリ波
中国は世界最大の5G基地局数を持っていますが、実はミリ波はほとんど使われていません。理由はSub6で十分な速度、広大な国土、基地局コストです。
中国の5Gは
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n41
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n78
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n79
といった Sub6中心の設計になっています。
■ 韓国はミリ波を「縮小」
5G先進国の韓国では当初ミリ波導入を進めていましたが、基地局整備が進まずミリ波免許が取り消されるケースもありました。
原因はカバー範囲の狭さ、投資コスト、対応端末不足です。
■ なぜミリ波は普及しないのか
ミリ波が広がらない最大の理由は物理的な特性です。
ミリ波は直進性が強い、壁を通りにくい、減衰が大きいという特徴があります。そのため基地局のカバー範囲は100〜200m程度と言われています。
つまり同じエリアをカバーするにはSub6の数十倍の基地局が必要になります。
■ 世界の5Gは「Sub6中心」
2026年現在の結論は世界の5GはSub6中心です。
ミリ波は
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都市ホットスポット
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スタジアム
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空港
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固定回線代替
など限定用途で使われています。
■ 日本はミリ波先進国なのか?
実は日本は世界的に見るとミリ波導入が早い国です。
理由は2019年に周波数割当、4キャリア全て導入、数万局の基地局などです。
ただし実際の利用ではSub6が圧倒的主力という点は世界と同じです。
■ まとめ
世界の5Gミリ波の状況をまとめると
| 地域 | ミリ波普及 |
|---|---|
| アメリカ | 最も積極的 |
| 日本 | 比較的進んでいる |
| 韓国 | 縮小傾向 |
| 欧州 | ほぼ未普及 |
| 中国 | Sub6中心 |
現在の5Gネットワークでは
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Sub6 → 全国カバー
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ミリ波 → 高密度エリア
という役割分担になっています。
そのためスマートフォン選びでもミリ波対応は必須ではないケースが多いのが現状です。