
SpaceXが運用するStarlinkは、通信に複数の周波数帯域を使用しています。
👉 スターリンクは“用途ごとに電波を使い分けている”のが特徴です。
主に使われているのは次の3つです。
- Kuバンド
- Kaバンド
- Eバンド
これらはすべて高い周波数の電波で、
衛星通信・レーダー・5Gなどでも使われる領域です。
※周波数が高いほど、一度に送れるデータ量が増え、高速通信が可能になります。
【関連記事】
・スマホが宇宙とつながる時代 衛星直接通信と“昔の衛星電話”の違い
Kuバンド(12〜18GHz)
スターリンク初期から使われている、最も基本となる帯域です。
■ 特徴
- 雨の影響が比較的少ない
- 衛星通信で長年使われてきた実績がある
- 安定した通信が可能
■ 周波数例
| 通信 | 周波数 |
|---|---|
| 衛星 → 地上 | 約10.7〜12.7GHz |
| 地上 → 衛星 | 約14GHz帯 |
この帯域は、衛星テレビ・航空機Wi-Fi・船舶通信などでも利用されています。
👉 安定性重視の通信に向いた帯域です。
Kaバンド(26〜40GHz)
より高速な通信のために使われる帯域です。
■ 特徴
- 高速通信が可能
- 広い帯域が確保できる(=大容量通信)
- ただし雨の影響を受けやすい
※「帯域が広い」とは、一度に送れる情報量が多いという意味です。
■ 周波数例
| 通信 | 周波数 |
|---|---|
| 衛星 → 地上 | 約17〜21GHz |
| 地上 → 衛星 | 約27〜31GHz |
👉 速度重視だが、環境の影響を受けやすい帯域です。
Eバンド(70〜80GHz)
スターリンクの新世代で使われ始めている超高周波帯です。
■ 特徴
- 非常に広い帯域
- 超高速通信が可能
- ミリ波に近い領域
■ 周波数
| 帯域 | 周波数 |
|---|---|
| Eバンド | 71〜76GHz / 81〜86GHz |
この帯域は主に衛星と地上局をつなぐ“バックホール通信(中継回線)”に使われます。
※バックホール=通信の「幹線道路」のような役割
つまり、ユーザーが直接使うというよりネットワーク内部の高速通信を支える役割です。
【関連記事】
・スターリンクはなぜ各国で通信許可を取れるのか? 電波行政の仕組み
5Gミリ波との違い
スマートフォンの5Gでもミリ波(約28GHz)が使われています。
比較すると
| 通信 | 周波数 |
|---|---|
| 5Gミリ波 | 約28GHz |
| Starlink Ku | 12〜18GHz |
| Starlink Ka | 26〜40GHz |
| Starlink E | 70〜80GHz |
👉 スターリンクは、5Gよりさらに高い周波数も活用しています。
なぜ高い周波数を使うのか
理由はシンプルです。
👉 高速通信を実現するためです。
電波には次のような特徴があります。
- 周波数が高い → 高速・大容量通信が可能
- 周波数が低い → 遠くまで届きやすく安定
ただし高周波には
- 雨に弱い
- 障害物に弱い(直進性が強い)
といったデメリットもあります。
まとめ
スターリンクは複数の周波数帯を用途ごとに使い分けています。
| 帯域 | 役割 |
|---|---|
| Kuバンド | 安定したユーザー通信 |
| Kaバンド | 高速通信 |
| Eバンド | 衛星ネットワークの高速中継 |
👉 このように役割を分担することで、
衛星インターネットとしては異例の高速通信を実現しています。
【関連記事】