スマホバンド ラボ

スマホの電波・周波数・バンド対応を解説|ホントに使えるスマホ探し

スマホの電波・周波数・対応バンドを詳しく解説。
本当に使えるスマホ選びのための情報サイトです。



iモードとは何だったのか? ― モバイルインターネットと“もう一つのWeb”の正体 ―

1999年、NTTドコモが開始したiモードは、単なる携帯サービスではなく、「モバイル専用のインターネット世界」を作った存在です。


■ なぜiモードは生まれたのか

当時のインターネットは、

  • PC前提

  • ダイヤルアップ

  • 重くて遅い

という環境でした。

 

そこで登場したのが、「携帯でも快適に見られる専用Web」

ここで重要なのは、PCのWebをそのまま持ってきたわけではないという点です。

■ iモードのWebは“別物”だった

iモードで見ていたサイトは、通常のWebとは異なる仕組みでした。

使用技術

  • cHTML(軽量HTML)

  • 容量制限あり

  • スクリプト制限

軽さ最優先のモバイル専用Web


■ 実は3キャリアすべて“別のWeb”を持っていた

ここが重要ポイントです。

当時は1つのモバイルWebではなく、キャリアごとに別のインターネットが存在していました。

ドコモ:iモード

→ cHTMLベース

KDDI:EZweb

  • HTMLに近い仕様(HDML → XHTML)

  • 表現力が比較的高い

比較的“PCに近い表現”ができた

J-Phone(後のソフトバンク):J-SKY

→ 後に

  • Vodafone live!

  • Yahoo!ケータイへ進化

特徴

  • メール文化に強い

  • 写メールと連携

エンタメ・コミュニケーション寄りの設計


■ 同じサイトでも“見え方が違った”

ここが当時の一番面白いポイントです。

キャリアごとの違い

  • iモード → シンプル

  • EZweb → ややリッチ

  • J-SKY → 独自拡張

同じサービスでも3種類作る必要があった


■ PCとガラケーの“断絶”

ガラケーでPCサイトを見ると

  • レイアウト崩壊

  • 重すぎて表示不可

  • 操作不能

PCでガラケーサイトを見ると

  • 超シンプル

  • テキスト中心

ただし情報だけなら非常に効率的


■ なぜ分断されていたのか

理由は3つです。

通信速度が遅い

  • 数kbps〜数十kbps

端末性能が低い

  • メモリ・CPU制限

料金が高い

  • パケット課金

軽量化は必須だった


■ iモードの裏側(ゲートウェイ構造)

iモードでは、

携帯 → インターネット

ではなく

 

携帯

iモードセンター

インターネット

 

という構造でした。

これにより

  • 通信圧縮
  • コンテンツ管理
  • 課金制御

が可能に、キャリアがインターネットを管理していた

※EZweb・J-SKYも基本的に同様の構造


■ AirH"との思想の違い

同時期のAirH"は真逆でした。

AirH"

  • PCそのまま
  • フルインターネット
  • 自由だが低速

iモード / EZweb / J-SKY

  • 専用Web
  • 制限あり
  • 快適性重視

「制限して快適」vs「自由だが遅い」


■ この時代の本質

2000年前後は、

  • iモード系 → 軽い専用Web
  • PHS → PC通信
  • ブロードバンド → 自宅高速

という“3つのインターネットが共存していた時代”


■ なぜこの構造は消えたのか

  • 3G・4Gの高速化
  • スマートフォン登場
  • フルブラウザ普及

すべてのWebが統一された


■ まとめ

iモードはサービスではなくモバイル専用Webの設計思想でした。

そして当時はドコモ、au、J-PHONEと各社がそれぞれ別々のインターネットを持っていました。昔は“キャリアごとにWebが違う世界”でした。

 

【関連記事】

・PHSとは何だったのか?“ピッチ”が実現したもう一つのモバイル通信

・ガラケー時代の謎カスタム “光るアンテナ”はなぜ光った?発着信で光る仕組み

・世界の携帯通信「世代地図」 2G・3G・4G・5Gは今どこで使われているのか


※本記事は個人が技術理解のためにまとめた内容です。
内容の正確性には注意していますが、規格の更新や機器仕様の違いにより実際の動作や数値が異なる場合があります。
最新の仕様や詳細については、各メーカーや公式情報をご確認ください。
当サイトについて | お問い合わせ